車を所有したことがある人なら少しは知っていると思うけど、車には様々な用途で、いろんな液体が使われている。
エンジンオイルやクーラント(冷却水)など、どれが欠けても大きな故障・事故に繋がるので、日頃から少しは気にしておきたいところだね。
(ウォッシャー液は無くても走るけど、視界の確保がしにくくなるからあった方がいい笑)
特に、このサイトで取り上げている「古き良き時代のスポーツカー」では、各部の経年劣化による液漏れなどからトラブルに発展するリスクが高い。
なので、このページではメンテナンスに必要なオイル類の種類と、そのオイル類行っている役割についてまとめてみた。
それぞれの詳細については後日にでも個別に書いていくからお楽しみに(笑)
ページコンテンツ
オイル類の種類
車に使われているオイル類はこれだけある。
- エンジンオイル
- トランスミッションオイル(ATフルード)
- デフオイル(FR、AWDのリアデファレンシャル)
- ブレーキオイル
- クラッチオイル(MTのみ)
- パワステオイル
- ラジエタークーラント(冷却水)
- ウィンドウウォッシャー液
- ガソリン
ただし、車によってはパワステオイルのように電子化が進んだ結果、オイルが不要な電動パワステに変わり、使わなくなったものもある。
とはいえ、大半は今でも使われているものが多く、基本的に車検のタイミングでしか交換しないので、実は知らない人も多いんじゃないかと思う(笑)
車検の費用を抑えたかったら、事前にメンテナンスして、その分を削って貰えばいい。
エンジンオイル
「車のメンテナンスと言えばオイル交換!」ってぐらいメジャー(笑)
主にこれらの目的でオイルが使われている。
各パーツの潤滑
金属同士が直接こすれ合っている箇所が多いエンジン内部の動きをスムーズにする。
ピストンの密封
ピストンとシリンダーブロックのごく小さい隙間をオイルで塞ぎ、エンジンの圧縮工程のロスを少なくする。
エンジンの冷却
エンジンはラジエターだけでなく、エンジンオイルでも冷却している。
車種によって異なるが、オイルクーラーと呼ばれるものが付いており、冷却されたオイルを循環させることで、エンジンを冷却する補助をしている。
エンジン内部の洗浄
ガソリンスタンドで「エンジンオイル汚れてますよ?」って声を掛けられたことはないだろうか?
もともとエンジンオイルには添加剤によって、こびり付いたカーボンやスラッジと呼ばれる汚れを溶かして分散させる作用があるので、交換時のオイルは真っ黒なんだ。
ただ、交換後100km走ったぐらいでもそれぐらい汚れるので、交換サイクルだけ気にしよう(笑)
エンジン内部の防錆
文字のまんまで、金属部品の多いエンジンの内部が錆びるのを防ぐ役割もある。
以上が、エンジンオイルの役割だけど、良いオイルと悪いオイルではこれらの効果や、耐久性が全然違うので気を付けよう。
また、劣化すると金属同士がこすれ合って磨耗したり、圧縮漏れを起こして本来のパワーが出せなくなり燃費が悪くなったり、加速が遅くなる。
当然そうなると良いことは無いから、サイクル(5,000kmまたは6ヶ月が推奨)を守って交換していきたいところである。
また、エンジンオイルの選び方についてはこっちを読んでみてくれ!
→【エンジンオイルで走りが変わる?】エンジンオイルの基本と粘度によるフィーリングの違い
エンジンオイル交換のDIYはこっちを読んでみてくれ!
→メンテナンスの基本!エンジンオイル交換をDIYでやってみよう!
トランスミッションオイル(ATフルード)
これもエンジンオイルと同じように、ギアの潤滑を目的として使われており、インプレッサWRX STi(GDB型)のように、車種によっては専用のオイルクーラーを搭載している車種もある。
オイルの種類はエンジンオイル(サラサラ)よりも硬いオイル(ドロドロ)が使われている。
交換サイクルは車検のタイミング(20,000kmまたは2年)で交換するのが一般的だが、MTを労るのであれば「入りが悪くなってきたと感じた時」に交換するのが良いだろう。
またAT専用のオイルは「ATフルード」と呼ばれている。
デフオイル
主にFR車やAWDのリアデフに入れるオイルで、ミッションオイルよりもさらに硬いオイルを使用する。
ビスカス式やシュアトラック式のLSDが入っている場合は基本的に交換は不要と言われているが、余裕があれば交換したほうが良いのは確か。
また、機械式のLSDは効き具合に応じて交換と言いたいところだけど、LSDの効き具合なんてよっぽど走り込んだ人しかわからないと思うので、ミッションオイル交換と同じタイミングで良いだろう。
ブレーキオイル
ブレーキオイルはエンジンオイルのように潤滑として使用されるのとは違い、ブレーキキャリパーのピストンを押し出すための圧力油として使用する。
重さ1トンを超えるような車が止まるんだから、その圧力はかなり大きい。
頻繁にサーキットやワインディングを走らない限りは、車検ごとの交換で問題はないと思うが、ブレーキの感触がふわふわしてきたら、吸収した水分からエアーが発生している可能性があるので、エア抜きをするといいだろう。
ブレーキの周辺部品とメンテナンスについては、こちらの記事を読んでみてくれ!
→ブレーキの構成とメンテナンスのポイントを解説しよう!
クラッチオイル
これはMTのクラッチを動かすのに必要なオイルで、基本的にブレーキオイルと同じ圧力油として利用されている。
クラッチを動かすレリーズフォークっていう部品を、シリンダーで押し出す時にこの油圧を利用しているので、これもかなり高い圧力になる。
クラッチカバーという部品の圧着力として、1,000kgとか1,200kgとかになり、それを動かす必要があるので、さらに強い圧力がシフト操作をする度に発生している。
このオイルも車検ごとの交換で十分だけど、ここがトラブルを起こすとクラッチが切れなくなるので、普通の方法ではシフトができなくなる。
動かす方法が全く無いことはないけど無理はせずに、おとなしくJAFかロードサービスを呼ぼう(笑)
パワステオイル
これはパワーステアリングを使ってハンドル操作を軽くするのに、油圧の力を利用していて、そのためのオイルがパワステオイルである。
最近の車ではモーターを使った「電動パワステ」が主流になっているので、その場合は必要のないオイルだね。
ここも車検のタイミングで交換するか、ハンドルの操作感や反応が鈍くなってきたかな?と思ったら交換すれば良いとおもう。
ここがトラブルを起こすと、例え軽自動車でもハンドルを全力で切らないといけないぐらい重くなる。
ラジエタークーラント
これはエンジンを冷やすための冷却水で、エンジンオイルと同じぐらい大事なもので、空っぽになると当然エンジンを冷やすことができずにオーバーヒートを起こしてしまう。
また、車種によっては、エンジンを冷却する際に蒸発するのか、少しずつ減ってくる時があるのでマメにチェックしておいた方が良いだろう。
冷却水の沸点を上げるために圧力が掛かっているので、ホースやタンクが経年劣化してくると、弱ったところから漏れてくるので、特に「古き良きスポーツカー」は特にマメなチェックが必要なんだ。
ここで注意したいのが、クーラントは冷却効率を上げるためにいろいろ添加剤が入っていて、中にアルコールなど可燃性のの成分も含まれている。
これも車検ごとに交換し、減っているのを見つけたら継ぎ足ししておこう。
減りすぎると空気が入って、冷却効率がガクンと落ちてしまうからね(^_^;)
日頃何気なく運転している車も、これらの液ものがあるおかげで、動いたり止まったりしてくれているんだ。
車検のサイクルで交換するものが多く、時にお店に丸投げでもいいが、時間がある時に自分で確認するのも「古き良きスポーツカー」を長く乗るには必要なことだろう。
それぞれの詳細はまた後日アップしていくからお楽しみに!
PS.
カーセンサーで中古車を探すときも同じように、実車をしっかりと確認しておくことが大事なんだ。
参考にまでに覚えておくと良いだろう。