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【限界煩悩活劇オサム】『競馬で人が馬のせて走ったらもう別の競技ですよね!!!』 1巻の見どころ

    
引用元: ゲタバ子 / 集英社

この記事では、極力控えるようにするつもりですが、作品の紹介する上で若干のネタバレを含むことがあります。

もしネタバレが苦手な方は、ページを閉じていただくことをお勧めしますm(_ _)m

『限界煩悩活劇オサム』のあらすじ

オタクで腐女子な除霊師「乾オサム」が、陽キャのギャル「春山カイカ」のアパートに取り憑いた、かなり特殊(オタク)な怨霊を除霊したことから始まる、ハイテンションで走りっぱなしの痛快除霊(かなりBL寄り)アクション。

基本的に1話完結型で、その都度推しへの愛を拳に乗せてクセの強いオタクな怨霊と殴り合うのがオサムの除霊スタイルで、出版社のコメントによると「煩悩まみれの新感覚除霊コメディ!」だそうです。

ただ言えるのは、頭を空っぽにして笑いながら読むような作品で、個人的には「百合(女性同士)」や「BL(男性同士)」は特に趣味趣向の範囲に入らないのですが、百合やBLを妄想してハイテンションでわちゃわちゃ騒いでいるキャラを見るのは好きですw

この作品のレビューでは、オタクにしか通じないような用語が出ることがありますが、ご容赦くださいm(_ _)m

こんな人におすすめです!
  • ハイテンション(勢いがすごい)なギャグ漫画が好きな人
  • オタク界隈に理解がある人
  • 軽いBLに理解がある人

主要キャラクター

乾 オサム(いぬい おさむ)

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

オタク怨霊専門の高校生除霊師。

かなりのオタク腐女子で「撃叩メンカーバン」という作品を、公式・同人誌問わず愛しており、ヒスバンのカプ推し(順番が重要らしい)

除霊スタイルは基本的に怨霊との殴り合いw

春山 カイカ(はるやま かいか)

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

オサムとは対照的な陽キャなギャル。

アパートに特殊な怨霊が取り憑いていたため、オサムに除霊を依頼するところから付き合いが始まる。

平然とオタク界の禁忌を犯そうとするため、たまに全力で止められるw

坤 みしん(ひつじさる みしん)

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

オサムの同業者(除霊師)で、お嬢様。

何かとオサムに対して対抗心を燃やすが、後にオタクの沼にひきずりこまれる。

オタク怨霊

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

オサムの除霊対象で、さまざまなオタクの怨霊が存在する。

推しに対する愛が強すぎて成仏できなくなったオタクな怨霊のため、普通の除霊師では除霊できない。

『限界煩悩活劇オサム』1巻の見どころ

それでは、早速1巻における個人的な見どころを紹介していきます!

(ネタバレを含むところがありますので、ご注意ください)

常人には理解できないオタクならではの世界観

この物語の始まりは、「撃叩メンカーバン」というマンガの「推しカプ(キャラ同士のカップリングで、ここではだいたい男性同士)が周囲から理解されない」という無念が怨霊化し、春山カイカのアパートに取り憑いてしまったところから始まります。

BL界隈にはそのカップリングにも「攻め役」と「受け役」があるそうで、その並びにも意味があるそうです。(例えば、「ヒス×バン」と「バン×ヒス」では攻めと受けが変わるので、意味が全然変わってくる)

カイカの部屋に取り憑いたのも、インテリアの配色が怨霊の推しカプとは逆だったため取り憑いたそうで…

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

はい、まったく意味がわかりません。

まあ、それでもこの作品は十分楽しめますのでご安心くださいw

そして、オタクにとっては逆カプというのは「自然の摂理に沿わないもの」ぐらい違和感があるもので、当然そんな感覚を持ち合わせていないカイカを諭すオサムの言葉がこちら…

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

いまいち理解が追いつきませんが、どうやらそういうことらしいw

こういった、一般人には理解しがたいオタクならではの理論をハイテンションでぶち込んでくるので、理解できなくても笑ってしまいます。

そう、複雑なようでそんなに難しく考えなくても楽しめる作品なんです(2回目)

オタク界隈の禁忌「作者(出版社)に問い合わせる」

オタクは何があっても原作はただ見守るだけ(いろんな妄想はするが、そこは同人誌で補完w)で、作者および、それに携わる人に迷惑をかけてはいけません。

当然、そんな感覚を持ち合わせていないカイカはオサムの推しカプの正当性を証明するために案を出すが、秒で却下されるところはかなり笑えましたw

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

今思うと、このシーンで『限界煩悩活劇オサム』が好きになってしまったのかもしれない。

BL界隈は正直理解できない部分も多かったのですが、この作品で用語の意味だけはある程度わかるようになったかもしれません。(人前で話すことはおそらくないだろうけど)

怨霊の特性に合わせたさまざまな除霊スタイル

オサムの除霊スタイルは基本的に拳で語り合う「殴り合い」です。

怨霊なので実体化していないはずですが、そんな細かいことは気にしないw

「カイカの部屋に取り憑いた怨霊」の場合

お互いが作品への「愛」を込め、わかり合うまでとことん殴り合うことで、最後は怨霊がスッキリして成仏するという流れでした。

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

スッキリしても、推しカプへの愛は変わらないので本当にこれで良いのかはわかりませんが、「悩み事は話すだけで気持ちが楽になる」といったものの延長線上なのかもしれませんね(^_^;)

次は「ソシャゲのガチャで推しが出ない」怨霊の場合。

次々とガチャを回すも一向に推しが出ず(でもオサムの推しキャラは出るw)、「撃叩メンカーバン」の劇場版を控えて節約するオサムも一緒になってガチャを回そうとするも、唯一一般的な感覚をもつ(!?)カイカに止められる。

オサムは現金でガチャを回すが、怨霊は生前に積んだ「徳」を使って回しているため、その「徳」が無くなれば地獄行きになってしまうところを、ここでも一般的な感覚を持つカイカが

「ゲームの価値とかわかんないけどさ、何10連も回せるほどめっちゃ徳貯めたアンタは、ガチで天国行かなきゃダメっしょ!!」

と喝を入れ、それに感銘を受けた怨霊は成仏する。

カイカが訴えるシーンは熱くてとても良かったのですが、成仏する時に「徳」が回復してきたことに対して出た最期のセリフは…

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

そういう「最後に落としてくる姿勢」がブレないところがこの作品の面白いところw

何よりも推しを一番に考えるオタクならではの展開が幾度となく出てくるので、そのバリエーションを楽しめるのもこの作品の良いところです。

同業のキャラが登場!

特殊なオタク怨霊以外の除霊はからっきしダメなオサム。

参加した月例除霊会で、普通の怨霊相手に苦戦するオサムを見かねた同じ除霊師である「坤(ひつじさる)みしん」がオサムを助ける。

みしんはオサムを反面教師にして幼少期に厳しい修行を積んだため、普通の怨霊相手ではかなり無双できるほどの実力の持ち主です。

ただし、オタク怨霊相手には全く歯が立たず、今度はオサムがみしんを助けることになるのだが…

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

たまに、こういうかっこいいオサムが出てくるのが良いんですよね^^

そして、この怨霊は「推し作品を布教できなかった!」という無念を抱えていたので、オサムが「あなたの推し作品、私に全力で布教してくださいィ!!」と促すも、出された作品は『撃叩メンカーバン』www

ちなみに「布教」とは、推し作品を知らない人に勧めて推し作品の良さを知ってもらい、あわよくば共に沼ってもらうことを目的とする行為です(偏見)

もちろんオサムはバチボコに既読で、カイカも知っているのでこの2人には布教できません。

そこにノコノコとやってきた、

みしん:「げきたたき…?どう読みますのこれ…?」

オサム&カイカ「!?(いた!!!)」

怨霊に話を合わせて落ちついてもらうつもりが、既読であることがバレて怨霊にキレられてしまうのだが、何も知らない完全初見のみしんに全てを託した結果…

まあ、そこは怨霊が弾け飛ぶように成仏したことから察してくださいw

その後、カイカは新しいアパートに引っ越したり、オサムは何度か怨霊を成仏させていくのですが、実はその怨霊たちはカイカの「非実在ギャル」という属性に呼び寄せられていたという、意味不明な事実が発覚。

そこで、オサムの家に一緒に住む提案を一度は断るも、オサムの感謝の気持ちを正面からぶつけられ、非実在ギャル陥落w

引用元:『限界煩悩活劇オサム』1巻より

そうして2人はオサムの家で再び暮らすようになったところで1巻はおしまい!

これからどんなオタクな怨霊が現れるのか?

新たな除霊師は登場するのか?

みしんは沼から出ることができるのか?

色々な期待を持たせながら、2巻へつづく…

ここで紹介した見どころはあくまでも一部です。

また、ブログタイトルにもあるようにあくまでも個人的なツボのため、読んでくれたあなたには刺さらないかもしれませんが、少しでも興味を持っていただけたのであれば、一度読んでみることをおすすめします!

次の巻の見どころはこちらで書いています。

【限界煩悩活劇オサム】『見ろ。少年ジャムブに昂りしものどものやり場なきエネルギー柱だ』2巻の見どころ